これまでの記事では、議事録を作る目的や盛り込むべき基本的な内容について説明してきました。しかし、議事録を作る作業は思ったよりも大変。時間も労力もかかります。そこで今回は、議事録の時短術として、会議中に議事録を作ってしまう方法について紹介していきます。
なお、過去の議事録に関する記事も合わせて参考にしてみてください!


議事録は会議中に作る!
あなたは会議の議事録をいつ作っていますか? 会議が終わってから、メモを頼りに書き起こしている人もいるのではないでしょうか。もちろんそれが悪いわけではありませんが、メモを頼りに記憶をさぐっていく作業は意外に時間がかかるもの。
そこで、会議の議事録担当を任されたら、会議のその場で作成していってしまいましょう。具体的には、ノートパソコンを会議室に持ち込み、その場で発言者の意見や結論を書いていくのです。会議中はその場に拘束されるのですから、その時間を有効に使うことが重要。手書きのメモではなく、その場でパソコンに打ち込んでしまいましょう。
会議中に議事録を作る際の注意点
事前に許可を得ておく
普段から会議室にパソコンを持ち込んで会議をしている場合は問題ありませんが、そうした習慣がない場合、突然会議中にパソコンをカタカタさせ始めると、上司や同僚は驚くかもしれません。会議の前に、

議事録を作る担当になったのですが、パソコンを会議室に持っていて、その場で打ってもいいですか?

議事録を会議中に書いてしまえば効率的かなと思いまして、試しにやってみてもいいですか?
などと、きちんと確認をとりましょう。
議論を一歩ひいて見る
議事録の担当になったら、会議の議論内容に入り込みすぎず、一歩ひいて観察しましょう。議論の内容自体に対して「その意見は私は違うと思うな」「それでは、こんな問題が起こってしまう」といったように、自分の考えをめぐらせてしまうと、議事録作成がおろそかになってしまいます。なれていけば、自分の意見をいいつつ、議事録を作成することも可能になりますが、はじめのうちは、議事録に集中し、気になることを途中途中で少し発言するという程度にしておくとよいでしょう。
打ち間違いを気にせず書く
会議中に打つわけですから、当然タイピングミスも発生します。ですが、それをあまり気にしすぎると議論についていけなくなってしまう恐れもあります。タイピングミスは後で修正すればいいですし、そもそもその内容自体、最終的に議事録に残るかどうかは分かりません。あとで見て分かる程度にはしておく必要がありますが、まずは議論についていき、発言を記録していくことから始めましょう。
記録しすぎない
上記のポイントと矛盾するようですが、パソコンを持ち込むと、タイピングに夢中になり、何でもかんでも打ち込んでいってしまうケースも見られます。しかし、あまりたくさん打ち込んでしまうと、後述のように議事録を清書する際、逆に清書する時間がかかりすぎて時短にならない場合があります。
会議の議論を一歩ひいて観察し、重要な意見と結論を見極める練習をしていきましょう。
会議中の議事録を削ぎ落として、最終的な議事録にする
会議中に作る議事録は、議論についていきながら作成するので、当然完璧なものにはなりません。会議後にそれを清書する必要があります。その際は、会議中に書いたものを削っていって、ポイントを残していくイメージで行いましょう。
上述のように、会議中にあまり書きすぎないことを気をつけたとしても、それなりの分量になることが多いでしょう。それを全て最終的な議事録に残すのは、議事録としてふさわしくありません。会議中の議事録を見直し、結論と、それに至る根拠となった重要な意見を取り出し、それ以外を削ぎ落としていくイメージで清書しましょう。
もちろんその際、会議中タイピングが追いつかず、文章が不足しているものについては補うようにします。
また、最終版を作る際も、会議中に作った議事録は別ファイルで残しておきましょう。上司に見せたときに、削った部分を追加するように指示されるかもしれないからです。
まとめ
今回は、議事録を会議中に作成する方法についてご紹介しました。会議中に議事録を打っていくことははじめは難しいかもしれませんが、なれていけば徐々にできるようになり、議事録作成の時間を大きく削減することができます。また、会議中に書いたものがあるので、「清書だけすればいい」という気持ちになれるので、議事録が面倒でなかなか取りかかれない、ということも減ります。ぜひチャレンジしてみましょう!