定例会議は必要?(1)メリット・デメリットを考えてみよう

会議の進め方
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皆さんの会社にも、定例の会議というのはあるのではないでしょうか。「ムダ」「長い」「必要ない」とやり玉にあがることの多い定例会議ですが、必要なものなのでしょうか。今回は、定例会議の必要性について考え、メリットとデメリットを整理してみましょう。

定例会議とは

定例会議と一口に言っても、いろいろなものがあります。週1回、月1回、年1回といった単位で行われるものもあれば、毎朝行う「朝会」といったものもあります。また、課レベルの比較的小さい単位で行われるものもあれば、部をまたいだ管理職の集まる会議もあるでしょう。

どれも定例会議と呼ぶことができますが、比較的問題になるのは、週1回、月1回程度の会議ではないでしょうか。朝会は、通常短時間で済み、日々の業務に必要な事項を確認するため、ムダとはなりづらいでしょう。逆に、年1回の会議も頻度が少ないため、比較的問題になりません。

そこでここからは、週1回、月1回程度の会議を想定して、定例会議について考えていきます。

定例会議はなぜ問題か

定例会議は、なぜ「ムダ」「長い」「必要ない」などと言われるのでしょうか。定例会議のデメリットを考えてみましょう。

頻度が高く、時間をとられる

週1回、月1回というのは、実際にやってみると思った以上に頻度が高く感じられるものです。こなさなければならない作業がたくさんあるにも関わらず、それなりの頻度で1~2時間とられるというのは苦痛に感じるものです。仮に1時間の会議だとしても、10人いれば10時間分の労働力です。相当な時間をとっていることになりますね。

目的やゴールがあいまいである

定例会議は、開催すること自体が先に決まっているがために、目的やゴールが後付けで設定されることも少なくありません。また、「せっかく定例会議があるから、これもやっておこう」のような軽いノリで、会議で扱わなくてもよい程度のことまで議題にされてしまいます。それゆえ、参加している人にとっては、「何のための会議なのか?」という意識になってしまうのです。

報告事項が多い

定例会議の種類にもよりますが、部や課をまたいだ会議では、お互いの現状報告・進捗報告などを行うことも多いでしょう。また、上層部での決定事項を伝達する場として用いられることも多いでしょう。

このように、定例会議は往々にして報告事項が多くなりがちです。それゆえ、参加者は報告をただ聞く時間が長くなり、参加する意義を見出しづらくなります。「報告だけならメールでいいじゃん」という気持ちになってしまうのです。

また、報告事項が多いことは、会議時間を長くする原因の1つでもあります。これも定例会議がムダだと感じられる理由の1つでしょう。

対処や判断が遅くなる

定例会議として日程が定まっていると、やや急ぎの案件があっても「次の定例会議で検討すればいいか」となりがちです。本来であれば、関係者を集めてすぐに会議を開いて解決すべきところであるにも関わらず、定例会議まで問題への対処や判断が先送りされるのです。ネットの普及などにより物事のスピード感が増している現代において、このことは、大きなビジネスチャンスを逃すことにもつながってしまいます。

定例会議は本当に必要ないのか

問題の多い定例会議ですが、本当に必要ないムダな会議なのでしょうか。定例会議のメリットについて考えてみましょう。

関係者が集まりやすい

チームや課レベルの会議であれば、比較的日程調整もしやすく、いつでも集まることができるでしょう。一方で、部や課をまたいだ会議となると、それぞれの部署の事情も様々で、参加者も多くなりがちなので、日程を合わせるだけでも一苦労です。話し合うべきことが生まれるたびに集まるというやり方では難しいでしょう。

しかし定例会議であれば、事前に会議日が決まっているため、スケジュールをおさえておくことができます。参加者もその日を避けて出張日程を組んだり、休みをとったりするため、確実に集まることができます。

定期的に進捗をチェックし、問題に対処できる

一連のプロジェクトを進めている場合などには、定期的に集まることによって、進捗状況をチェックすることができます。「問題が生じたときにのみ集まればいい」という考え方もありますが、本人が気づいていない問題点に他の人が気づく場合もあります。また、部署をまたいだプロジェクトの場合は、部署間の連携が必要になるため、それぞれの部署が問題ないと思って進めていても、他の部署からすると問題であるという場合もあるでしょう。定例会議があれば、定期的にそうしたことをチェックすることができます。

まとめ

今回は、定例会議について、メリット・デメリット両面を整理してみました。問題が多いと言われがちな定例会議ですが、もちろんメリットがないわけではありません。そのメリットを生かしながら改善していくことが大切ですね。次回の記事では、今回の整理をもとに、定例会議の改善方法について考えてみたいと思います。