会議の冒頭、司会や議長から今日の議題などについて説明があったり、主催者からの挨拶があったりするのが一般的ですね。今回は、そうした会議のオープニング場面について考えてみましょう。
オープニングがその日の会議を決める
会議のオープニングで、主催者が長々と挨拶をしたり、議長が威圧的な雰囲気を出したりすると、参加者はとたんにモチベーションを失ってしまいます。会議のオープニングは、その日の会議自体の雰囲気や流れを決める重要な場面なのです。
また、会議のオープニングで会議の目的や議題などが示されず、ふわっと会議がスタートしてしまうと、参加者は「何を話し合えばいいのだろう」と戸惑ってしまい、発言が活発に出なかったり、噛み合わない議論になってしまったりする恐れがあります。会議のオープニングでしっかりと会議の目的や議題を共有することで、会議の方向性が決まり、議論がスムーズに行われるか否かも決まるのです。
会議のオープニングで行うべき4つのこと
会議の目的、ゴールを共有する
もっとも大切なことが、今日の会議が何のために行われるのかという目的を明確にすることです。参加者全員がこのことを共有してこそスムーズな議論が可能になります。
また、何のために行うのかだけでなく、今日の会議で最終的にもっていきたいゴールを確認しておくことも重要です。詳しくは以下の記事で説明していますので、よければご覧ください。

時間配分を共有する
会議の目的やゴールを確認したら、それぞれの議題の時間配分や会議の終了時刻を確認します。あらかじめアジェンダにそれらを記載しておき、それを見ながら全員で確認します。これによって、議題の軽重が共有されるとともに、議論中にも「そろそろ時間だから議論をまとめていかなければ」という時間の意識が参加者に生まれ、時間内に会議を終了することへとつながります。

会議のグランドルールを共有する
議論を始める前に、会議を行う上でのルールを共有しておくと、その後の議論がスムーズに進みやすくなります。例えば、「他の人の意見やアイデアをしっかり聞き、否定よりもまずは受け止める」「意見の質よりも量を優先する(会議の目的にもよります)」といったようなルールです。
こうしたルールを会議のグランドルールということがあります。グランドルールについては、次の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

アイスブレイクをする
会議の参加者に硬さが見られる場合には、その緊張を解いてあげることが重要です。初対面どうしの会議であったり、役職や立場に上下関係があったりする場合には、なかなか自由活発な意見が出づらくなります。具体的な議論を始める前に、参加者の緊張をほぐすこと(アイスブレイク)が必要になるのです。
初対面どうしの場合は、簡単な自己紹介を全員に行ってもらうことなどが考えられます。社内会議だけれども上下関係などで緊張が見られる場合には、役職が下の現場の社員に、短時間、各現場の近況報告をしてもらうのもよいでしょう。
アイスブレイクについては、次の記事もぜひご覧ください。


司会の説明が長くなりすぎないようにしよう
上記では、会議のオープニングで目的や時間配分、グランドルールを共有することの大切さを解説しましたが、一方で、これらの説明があまり長くなりすぎないようにすることも非常に重要です。
特に、会議の目的や議題について説明する際には、これまでの議論の経過を説明したり、資料の解説をしたりしたくなりますが、ここで司会が一方的に長く話し続けると、参加者の意識がどんどん遠のいてしまいます。オープニングでは、目的などの共有を簡潔に済ませ、議論をする中で資料の解説などを挟んでいくなど、工夫することが大切です。
まとめ
今回は、会議のオープニングについて考えました。もちろん、会議の規模や重要度に応じて、上記をどの程度まで行うかは変わってきます。参加者どうしが日頃から慣れ親しんでいるようであれば、グランドルールの確認やアイスブレイクは省略することができますし、何回かに1回だけグランドルールを確認する、といった省略の仕方も考えられます。状況に応じて、工夫してみましょう。