こちらの記事↓では、アジェンダの意味や作る目的などを紹介しました。今回はアジェンダの具体的な書き方について考えてみましょう。

アジェンダに書く項目
アジェンダには次のものを盛り込みましょう。
- 会議名
- 日付、場所
- 開始時刻と終了時刻
- 参加者(司会・議事録担当を加えてもよい)
- 目的やゴール、議題
- 時間配分
これらをA4用紙1枚を目安に整理して書きましょう。例えば以下のようになります。

このようにアジェンダは会議の全体像を示すものなので、議論に必要な資料などは別紙としましょう。A4用紙1枚で全体像がひと目で分かることが大切です。
アジェンダの書き方のポイント4点
それでは上記の項目を書き込んでいくときの注意点を考えていきましょう。
会議の目的やゴール、議題を検討する
まず、この会議を何のために行うのか、そして、この会議で何を得たいのかを具体化しましょう。そして、それをアジェンダに文章として起こしていきます。
「新製品のアイデアについて」のように、会議の議題だけが羅列されたアジェンダを見ますが、議題だけでは不十分。目的やゴールがはっきりするようにしておくことが重要です。
上記のアジェンダでは、「新製品のアイデアをたくさん出す」という目的が書かれています。また、カッコ書きで「アイデアの絞り込みは行わない」とありますが、今回はアイデアを決定するのがゴールではなく、アイデアをたくさん出すことがゴールであるということを示しています。このように何のために、何を得たいかを明確にしておくのです。
なお、上記の例では、目的やゴールを冒頭に1つだけ書いていますが、議論すべきことが複数ある場合には、箇条書きで複数並べてもよいでしょう。
会議の目的やゴールについては、以下の記事も参考にしてみてください。

終了時刻と時間配分を考える
たまに終了時刻が記入されていないアジェンダを見かけますが、終了時刻は必ず記入するようにしましょう。終了時刻がないと、司会も参加者も終わりを意識できず、ダラダラと会議が長引いてしまうからです。各議題の時間配分を記入するのも同様です。
これを書くことによって、時間が足りない、あまるなどの見通しが見えてくるでしょう。もし足りない場合には、会議時間の延長、会議日の追加設定などが必要かもしれませんし、会議に乗せなくてもいい議題がないか考えることが必要かもしれません。いずれにしても、アジェンダを作ることを通して、時間配分を考え、対策をとることが重要です。
時間配分については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

参加者を検討する
定例会議など、参加メンバーがはじめから決まっている場合は通常必要ありませんが、新規の会議の場合は、そのメンバーを検討することが必要になります。議題を整理していく中で、関連する他の部署の人に参加してもらわなくてはいけないことに気づいたりするでしょう。あるいは、当初参加してもらう予定だったけれども、参加してもらわなくてもよいことに気づくかもしれません。
議題は補足を付けて話し合うべきことを明確化する
各議題については、タイトルとして「新製品開発のための予算」のような端的な文言を入れておきます。その上で、その項目についてはどんなことを議論するべきなのか、簡単に補足を入れておきましょう。
「新製品開発の予算」だけでは、予算を作成するのか、たたき台を検討するのか、報告を受けるのか、何を話し合うのかが全く分かりません。司会が把握していればいいというのではなく、参加者にもよく分かるようにしておきましょう。
もちろんタイトルだけで十分に分かる場合には、無理に補足を書く必要はありません。
アジェンダは会議の設計図
アジェンダは、ぱっと見ただけでは、単なる議事次第であり、形式的な文書に見えます。しかし、それを作る過程では、その会議をシミュレーションし、より効率化をはかるための準備作業が含まれています。こうしてできあがったアジェンダは、単なる議事次第ではなく、会議を効率的に進めるための設計図となっていると言えるでしょう。
アジェンダは参加する人にとっても当然意味のあるものですが、作成する主催者が会議を設計する上でなくてはならないものなのです。
まとめ
今回はアジェンダの具体的な書き方について考えましたが、書き方に絶対的なきまりがあるわけではありません。大切なことは、アジェンダを作ることによって、会議の目的やゴール、時間配分などが十分に検討され、それがアジェンダ上に明確に示されていることです。これが達成されていれば、アジェンダの形式にこだわる必要はありません。アジェンダをつくる意味をよく理解して、つくっていくようにしましょう。