会議の参加者は何人が適切? 少人数で効率的な会議を行おう

会議の進め方
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以前の記事で、「会議の参加者をどのように選ぶか」について考えました。このときは、参加者の役職や立場などから、会議に参加すべき人、しなくてもいい人について考えていきましたが、もし単純に人数だけで考えたら、何人で会議を行うのがベストなのでしょうか。今回は、会議の参加者を人数という観点から考えていきたいと思います。

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会議の人数は4~6人がベスト

いきなり結論的なことを言ってしまいますが、会議の人数は4~6人程度が適切だと思います。それは以下のような理由によります。

発言する機会が増える

人数が多くなればなるほど、当然、1人1人が発言する機会が少なくなってしまいます。10人、20人いる会議で、一言もしゃべらずに終わったという経験がある人も少なくないのではないでしょうか。

もちろん、多くの人に情報を伝達する場合などに、大人数の会議になることは考えられます。しかし、問題解決を行ったり、アイデアを出し合ったりする会議において、あまり多くの人がいては、発言の機会が少なくなりすぎてしまいます。

4~6人であれば、十分に発言の機会が得られ、参加者も「自分も会議に参加している」という意識がもてるようになります。

発言せざるを得ない場になる

上記の「発言する機会が増える」とも関係しますが、4~6人くらいだと、発言をしなければいけない雰囲気にすることができます。

10人のような大人数の会議では、会議中に何も言わずに黙っていてもあまり目立たず、だんまりを決め込むこともできますが、4~6人でお互いに視線を向け合いながら議論している状況だと、ずっと黙っているのはなかなか難しいでしょう。あまり参加意識のなかった人でも、強制的に発言しなければいけない状況になります。

発言をすることが苦手な人にとっては少し厳しい場かもしれませんが、人数を絞ることによって、参加者の参加意識を高めることができるのです。

アイデアや意見の数がある程度得られる

発言の機会を多くするのであれば、もっと少ない人数のほうがよいとも言えます。しかし、4人よりも少ない人数、2~3人では、アイデアをいろいろと出していきたいのに、十分な量が出されない恐れがあります。また、ある問題を解決するための議論をしている場合、2~3人では、特定の人の極端な意見に引きづられて誤った判断になる可能性があります。4~6人程度いれば、そのリスクは一定程度軽減できるでしょう。

議論がまとまりやすい

人数が増えすぎると、様々な意見が出すぎて議論がまとまりにくくなってしまいます。どんな事柄でも、全員が納得するというのは難しいものですが、人数が増えれば増えるほどより一層難しくなります。

また、人数が多いと参加者の顔が見えづらく、全員の確認がとれているのかも分かりづらくなります。4~6人程度であれば、お互いの表情も見ながら意見をすり合わせることがやりやすくなります。

アイスブレイクがしやすい

ワークショップなどでは4~6人でグループワークをすることが多いです。それにともなって、アイスブレイクも4~6人のグループを想定したものがたくさんあります。既存のアイスブレイクを活用する際には、参加者を4~6人にしておくと選択肢が増えるでしょう。

なお、アイスブレイクは2人組で行うものも多くあります。したがって、参加者を偶数にしておくと何かと便利です。

人数が多いときにはグループに分ける

4~6人がいいと言っても、これはあくまで、参加者の役職や立場などを考えずに、単純に数字だけで考えたものです。実際には、「部署内の人が全員参加しなければならない」など、大人数の会議にならざるを得ない場面も出てくるでしょう。

そうしたときには、グループに分けてみましょう。4~6人程度のグループをいくつか作り、グループディスカッションを行うのです。

グループディスカッションで議論をしっかりと行い、その後、それを全体に発表しながら、意見を取りまとめていきます。グループディスカッションの中である程度議論がされているので、論点はおおよそ出ているでしょう。それらをあげながら再度全体で確認を行っていきます。

この最後の整理の議論が難しいところで、議論が長引いてしまうこともあります。はじめから全体で話していたほうが早かった、という場合もあるでしょう。

しかしそれでも、会議の参加者がグループディスカッションで自分の意見を発言できたという点は大きいでしょう。自分が会議の意思決定に関与できたという意識は、その後の仕事に対する参加者の意識も変えていくことにつながるからです。10分、15分という短時間でもよいので、途中で取り入れてみましょう。

まとめ

今回は、会議の参加人数について考えました。参加人数を絞るというのは、参加者の参加意識を高める方法の中でも、簡単にできるものの1つです。「意見が出ない」「参加者にやる気がない」という悩みをもっている方は、ぜひ試してみましょう。