「今日は何の会議だったんだろう?」「結局何が決まったんだろう?」
会議が終わって、こんな感想をもったことはありませんか。せっかく時間をとって話し合ったのに、これではもったいないですね。今回は、会議を開く際の「目的」について考えてみましょう。
会議で最も大切なのは「目的」!
何人もの人が集まって話し合うのですから、そこには何かしらの目的があります。当たり前のことではありますが、意外にその目的が曖昧なまま会議が行われることも少なくありません。
例えば、毎月の定例の会議では、行うこと自体が先に決まっているため、目的が曖昧になりがちです。また、主催者は目的を明確に認識していても、参加者が十分に認識できていない場合もあります。
もちろん目的が曖昧では、会議自体も曖昧なものになってしまいます。会議を行う際には、必ず目的を明確にしましょう。
目的は具体的に設定する!
会議の目的はできるだけ具体的に設定しましょう。
例えば、「新製品について話し合う」というだけでは、目的が曖昧すぎます。「新製品の企画を出し合う」、「新製品リリースまでのスケジュールを検討する」、「予算について検討する」など、何を話し合うのかより具体的にイメージできるものを設定しましょう。
このように目的を具体的に明確にすることは、主催者にとっても大きなメリットがあります。今回の会議について主催者自身が見直すこととなり、例えば忘れていた議題を思い出したり、追加の参加者が必要であることに気づいたりすることもあるでしょう。また、会議の日程が適切かどうか検討し直したり、場合によっては会議の必要性自体を見直したりすることにもつながります。
こうしたことも視野に入れつつ、目的を具体的に設定することからまずはじめましょう。
会議のゴールを設定する
目的を設定する際にぜひ考えていただきたいのが、ゴールを設定するということです。
例えば、先ほどの例のように、「新製品の企画を出し合う」ことを目的として設定したとしましょう。このとき、この会議のゴールとしては、以下のことが考えられます。
- 新製品のアイデアをいろいろと出し合うところで終了する。
- アイデアを出し合った上で、実現可能性がある候補3つ程度にまで絞る。
- 現実的な実現性も含めて議論をつくし、企画を決定する。
このように、同じ「新製品の企画を出し合う」という目的でも、「今回の会議で、最終的にどこまでもっていくのか」というゴールは異なる場合があります。このゴールを明確に設定しておかないと、参加者のスタンスが一致せず、「今日はとにかくいろいろ言えばいいんでしょ」という人もいれば、「最終的に候補を絞るんだから、実現可能性も加味しながら話さないと」という人もいるような状況になり、話がかみあわなかったり、関係がぎくしゃくしたりしてしまいます。
時間配分の面からも、ゴールの設定は重要です。いろいろとアイデアを出すだけであれば、とにかく思いついたことを話して終わればよいですが、候補を絞るのであれば、途中から議論を収束させる方向へもっていく必要があります。ゴールがはっきりしていれば、参加者も「あと30分だから、そろそろ収束させる話し合いをしないとな」という意識をもつことができます。
上記の「新製品の企画を出し合う」という例では、「目的」と「ゴール」の違いが比較的分かりやすいですが、場合によっては、両者を明確に区別することが難しい場合もあります。その場合、無理に目的とゴールを分けて考えなくてもよいでしょう。例えば、「今期の営業成績について分析する」という目的の場合、ゴールもほぼ同じものになるでしょう。その場合は別途にゴールを設ける必要はないでしょう。ただし、そうした場合でも、主催者は、今日の会議で最終的にどこまでもっていくのか、議論の成果として何が生まれればよいのかを明確にしておくことが極めて重要です。
まとめ
今回は、会議の目的、ゴールについて考えました。もう一度ポイントを確認しましょう。
- 会議の目的を必ず明確にする。
- 目的は具体的に設定する。
- どこまで話し合うかというゴールを設定する。
ゴールも含めて目的を明確に設定するだけで、会議の進行は大きく変わります。短時間でもよいので、主催者は必ず会議前に検討をするようにしましょう。