〔BookReview〕『すごい会議』大橋禅太郎

会議本
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今回は、大橋禅太郎さんが書かれた『すごい会議』(2005年、大和書房)をご紹介します。会議の参加者の参加意識を高め、問題点とそれを解決するための行動計画が短時間にまとまる、画期的な方法が紹介されています。それでは見ていきましょう。

どんな本かざっくり言うと?

著者の大橋さんが体験した、マネジメントコーチの手法を物語形式で紹介した1冊です。コーチであるハワード・ゴールドマンは、洗練された質問を参加者へ投げかけ、会議の議論を促進していきます。

主な内容

会議の目標を自分たちでつくる

アメリカでネットビジネスを立ち上げた大橋さんは、投資家からの勧めで、ハワードにコーチングを受けることになります。大橋さんをはじめとする役員たちは、ハワードの出す質問に答えながら、会社の運営について話し合います。

ハワードが投げかけた最初の質問は「このミーティングが終わったときにどんな成果を上げることを期待しているか?」 これについて、各自、手元の紙に書くように指示されます。

この方法について、大橋さんは次のように書いています。

(このミーティングについての)目標が面白いのは、それを自分自身でたてると、なんとなく「それをやってやろう!」という気になってしまうことだ。

紙に書いてから発表する

会議の目標を考えるとき、ハワードは各自に紙に書くように指示します。そして、それを1つずつ順番に発表させるのです。こうすることで、人の意見を気にすることなく、それぞれが意見を発表することができたといいます。

また、紙に書いて発表したあと、そのメリットを参加者たちに問います。参加者自身がその手法のメリットを見出すことで、より納得感をもってその手法を受けいれることができるわけです。

問題を「どのようにすれば」に置き換える

その後もハワードは質問を続けていきます。

会社の現在の問題点を出し合ったあと、ハワードは次のように問います。

「では、それを『どのようにすれば〜〜か?』の疑問文に言い変えてくれ」

例えば、資金がないという問題点を「どのようにすれば資金を得られるだろうか?」と言い換えます。ただこれだけのことですが、自然とそれに対する答えを考えるようになるのだそうです。大橋さんはこのことについて次のように記しています。

言葉のフォーマットを変えただけなのに、こんなに差が出てくるとは、僕も驚きだった。

1日の会議で経営計画が具体的に立つ

このようにして、ハワードは様々な質問を参加者に投げかけ、会議を進行していきます。参加者は主体的に会議に参加し、問題点を本質的な部分から問い、具体的な行動計画にまで落とし込んでいきます。

ここではハワードの行った質問を少しだけ紹介しましたが、本の中では、さらに様々に詳細に説明されています。

感想

物語形式で、ページ数もコンパクトな本ですので、非常に読みやすいです。読書が苦手な私でも1時間ちょっとで読み終えてしまいました。

また、ハワードの行った会議の手法が、実際の会議の様子を紹介しながら説明されているので、具体的でとても分かりやすいです。巻末には、この会議の手法のやり方をワークシート形式でまとめたものもあるので、実践にも活かしやすくなっています。

なお、本書の冒頭1/3くらいは、大橋さんの会社員時の苦労や起業してからの奮闘の様子などが語られています。会議の手法とは直接関係はありませんが、読んでいくと、自分も頑張らなければ!と元気をもらえます。

おすすめの読者

本書は、ハワードの行ったコーチングによる会議の進め方が紹介されています。質問を通して参加者に気づきを促すことの重要性がとてもよく分かります。一般的な会議の基本を解説した本とは異なるので、おすすめとしては、以下のようになります。

  • 課長・部長クラスの管理職で、会議の仕方を工夫しているけれど、なかなか成果が上がらないと悩んでいる人
  • 役員・取締役クラスで、会社の経営計画を策定する立場にある人
  • 参加者に問いかけ、気づきを促すことの重要性について勉強したい人

まとめ

いかがでしたか。本書が発行されたのは、もう15年も前ですが、コーチングによって、会議を促進する方法について、今でも非常に参考になります。会議の基本を身に着けたあと、必ず読むべき1冊です!